ブランドの「パーパス=存在意義」とは?
現在の時代のブランディングは、
2010年代後半から2020年代にかけての進化が
主に反映されています。
その中心にあるのが
「パーパス経営」
という考え方です。
「パーパス経営」とは、
企業が社会的意義(パーパス)を明確にし、
単なる利益追求にとどまらずに
環境問題の課題や社会貢献活動に取り組むことで、
消費者や社会からの信頼と共感を得る戦略です。
こうしたブランディングの動きは、
以下のように2000年代~2010年代前半から
始まったトレンドが進化して
今の時代に確立されたものと言えます。
現代のブランディング戦略を特徴づける
主要な要素例をご紹介します。
1.感情的価値やストーリーテリングの重視
以前からブランドの背景や物語を伝える
「ストーリーテリング」は多く活用されていました。
しかし、現在ではより工夫が必要です。
なぜなら消費者の感情に、
より深く訴えかけることが求められているからです。
商品そのものではなく、
ブランドの理念や価値観を伝えることで、
消費者との共感を生むことが重要視されています。
2. SNSを活用したパーソナルブランド戦略
SNSが普及した2000年代後半から、
個人が情報を発信してブランド価値を形成する
「パーソナルブランド」が注目されてきました。
現代はインフルエンサーやブランドアンバサダーが
企業と連携しながらブランドメッセージを広める役割を担い、
個人と企業の融合が進んでいます。
例)インフルエンサーによる製品レビュー
例)ライフスタイル提案
3. ブランド要素の統合管理
一貫したブランドイメージを構築することは
従来から重要でしたが、
デジタル化が進んだ今では
より高度な管理が可能になっています。
ロゴや広告だけでなく、
SNSやデジタルプラットフォーム上のすべての接点で
統一感を持たせた消費者体験の最適化が必要です。
4. 社会的役割の強調
これまでのCSR(企業の社会的責任)は
”企業活動の一環”として取り入れられるものでしたが、
現在では”企業の存在意義そのもの”に組み込まれています。
パーパスを明確に掲げて、環境保護や社会貢献を
事業活動の中心に据える企業が増えています。
例)パタゴニアの環境保護活動など
今の時代のブランディングは、
・感情的価値の重視
・SNSの活用
・統合管理の強化
・社会的役割の拡大
などが特徴です。
これらは少し前から始まったトレンドを基盤としながら、
デジタルツールの進化や社会的課題への注目を背景に、
現在の消費者ニーズに応える形で進化してきました。
ブランドは今、
製品やサービスが良いのは当然のこととして、
その先の”社会や消費者とどのようにつながるか”が
問われる時代にあります。
これが、ブランディングの
新しいヒントとなるのではないでしょうか。
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