【歴史からブランドを読み解く007】 1930年代、ブランドマネージャーの誕生


ブランドとマーケティングの確立


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1930年代、アメリカで

「マーケティング」の概念が体系化されました。


その中で、ブランドごとに責任者を置く

「ブランドマネージャー方式」が導入されます。

”各ブランドに専任の責任者を配置する”ことを

仕組み化したのです。

これにより、
”ブランドの成長を戦略的に管理する仕組み”が
生まれました。


この手法を先駆けて採用したのは
P&Gでした。

この考え方の背景には、

ピーター・ドラッカーが提唱した

「顧客中心主義」の影響があるとされています。

そんな中、1950-70年代には

大量生産・大量消費の普及によって

消費者がブランドを基準に商品を選別する傾向が

だんだんと強まります。

 

この時代から「ブランド」は、

単なる商品識別の手段を超えて

”消費者の信頼と選好を得るための重要な要素”

として進化していきました。

 

 

 

さらに1980年代以降は、

国際的な標準となった
「CSR(企業の社会的責任)」が

企業活動の中核を支えます。

この影響を受け、「ブランド」は
”企業の理念や哲学を反映する手段”へと
進化したのです。

また1980年代後半には

「ブランドは資産である」という発想が
浸透します。

これにより、

ブランド資産(Brand Equity)が
事業戦略と業績を左右する
重要な要素として認識されました。

 

この結果、広告を中心とした
戦術的なブランディング
から、

事業全体と密接に連携した
「戦略的ブランディング」
へと
移行していきました。